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人のセックスを笑うな

会社をずいぶんとお休みしました。
風邪と急性胃腸炎を併発してしまったらしく。。立ち上がると力が抜けて倒れてしまうという、なんだかしだれ桜になったようでした。
あちこち病院に行ってたくさん検査しましたー。あー、お金がなくなった。

それで元気が出てきた今日は、本を読めるようになったので、本を読みました。


『人のセックスを笑うな/山崎ナオコーラ』




いまさらですが。

19歳のみるめくんと、39歳のユリの恋愛小説。

タイトルを見て結構尖った情熱的な愛の話なのかなって思ったけどそんなことなかった。いや、情熱的なんだけど。
19歳の女の子が、39歳の男性に恋をするお話みたいに感じた。主人公の感性が、女性的なんだよねー。いまどきの男の子って感じ。

すごく読みやすい。言葉もさらさら体にはいる。女の子だったら感情移入しやすい気がする。映画よりは、せつない。
淡々としていて、乾いているんだけど、奥のほうが湿っていて
そんな湿り気がちらちらと行間をかすめてこころに触れる。

という、イマドキな感じの小説です。わたしにはちょっと、軽かった。
ほんと、こういうのはやるよねー。
読みやすい文章としてはうまい文章だなーと思うけど、
心をかき乱すうまさとはまた違うと思うのです。わたしはそっちが好きなの。だから好みの問題だね。


ただ、併録の
『虫歯と優しさ』は結構好きでした。
せつなさとしてはこっちのほうがせつない。
どこがせつないかって、

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「川西さんは頭の回転が速くって、話していて本当に楽しかったな」
と言った。それを聞いて私の心が、「私が伊東さんを好きな程には、伊東さんは私のことを好きになってくれてはいなかったのか・・・」とキリキリ凍えた。
「私は、伊東さんのことを、頭が良かったり、面白かったりするから、好きだったんじゃないよ。冷蔵庫に歯磨きを入れているところが、本当に好きだったんだよ」

(本文より)
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

てとこ。

あーあーすごいわかるーと思った。
結局、見た目とか性格とかそういう条件を満たしている状態を好きって呼ぶんじゃないとおもうのです。一緒にいて楽しいとかそういうことじゃなくて。
その人の、存在の軌跡すべてがいとしいって思ったらたぶん、それが好きってことなんだとおもう。

というか、思い出した。あーそうだそうだ、好きってそういうことだーって。

それで、さっきの文章のところで、たくさん涙が出ました。


そういう感じをとても丁寧に書いている人だから、
二回読むとまた違ったせつなさがある本です。

そして三回読むと・・・
自分の心が吸い取り紙になったみたいに、たっぷり泣けます。
そんな現代小説。


あたし彼女

 新しいパソコンを買った。

もう快適すぎて涙が出る。前のパソコンは6年前?のモデルだったので信じられないくらいに快適。あーもう予定をすべてキャンセルして家に引きこもりたい。今日はこれから仮面ライダー555を見ようと思う。555はなかなかにクオリティが高いのでみんな見ればいいと思います。なんと彼らは携帯で変身するという非常に現代的な仮面ライダーなのです。主題歌もいい。そして何より、オルフェノクが怖すぎる。私のおすすめは、スパイダーオルフェノク。スネークオルフェノクもだいぶ怖いけど、スパイダーの動きには勝てません。ひとりで夜を過ごせなくなるくらいには怖い。

さて、現代は仮面ライダーさえも携帯で変身してしまうほどに、携帯は生活の要素として機能しているわけなのです。

つまりは、食わず嫌いをしていてはいけないということなのです。


ケータイ小説。


スイーツ(笑)とか、恋空(笑)とか、あらすじ聞いただけでげえーだったけど、しかしやはり食わず嫌いはいかん。

というわけで、
第3回日本ケータイ小説大賞を受賞した、
「あたし彼女」読んでみました。

出だし抜粋します。


***********

 アタシ

 アキ
 
 歳?

 23

 まぁ今年で24

 彼氏?

 まぁ

 当たり前に

 いる

 てか

 いない訳ないじゃん

 みたいな

 彼氏は

 普通

 てか

 アタシが付き合って

 あげてる

 みたいな


***********

・・・・
どうでしょう。


三島由紀夫とか安部公房が好きなわたしにとって、これを文学と認めることは眩暈がするほどに困難な作業なのですが、しかしこれが書籍になり映画になり・・・としている現実を見ると文学として捉えざるを得ないようです(そもそも文学とは何かを既定することこそが傲慢も甚だしいことなので)

現に、「あたしニート」(http://d.hatena.ne.jp/ryocotan/20080917/p1)というエントリーや、「あたしブログ」(http://labs.spicebox.jp/p/atashi/)というサイトが立ち上がっていることを考えると、話題になったという結果は無視できない。

ではこの人気はどこにあるのか。


先ほどの文章を読んで気づくことは、一文一文の短さである。
そして規則正しく挟まれる改行によって、携帯の画面からは非常に見やすい画面構成になっている。
この小説がケータイ小説である限り、先を読み進めたいと思わせるには煩わしさを極限まで排除しなければならない。その意味で、このテンポの良い文体は素晴らしいとおもう。

そして、ところどころに挟まれる「みたいな」という、現代語。
これによってテンポの良さは最大限発揮される。
そして、この単語が世界との距離を絶妙に表現しているのである。世界に対して虚勢を張る、主人公の心理が端的に表現されている。

初めは虚勢を張る主人公が、初めて本気で恋愛をし、紆余曲折ありつつも最終的には結婚するという話なのだが(言っちゃった☆)
その流れで主人公の感情が変化し、素直になっていく様子が違和感なく描かれている。


で、率直な感想は、
「そういうもの」として捉えれば悪くはないのかも、と。


ただ、小説を読んでいるというよりは、他人の日記を覗き見している気分。
誰かの頭の中を覗いて、記憶を辿っている気分。それがわたしはあまり好きではなかった。

それから、語り口調のまま一方通行の文章を読んでいることになるので、そこには妄想を挟む余地はなく直接的。頭を使わなくても読めるし理解できる。テンポの良さと起承転結の丁寧な構成によって先が気になってしまい一気に読んでしまうけれど、内容に自分(読者)を落とし込んで深めていくエッセンスまでは持ち合わせていません。
わたしは、小説とは行間にこめられた思いをどれだけすくいとって妄想を広げられるか、を読者に提供できるかが才能の見せどころな芸術だと思っているので、そいう要素はケータイ小説にはありませんでした。

だからマンガよりもっと直接的な、他人の日記やゲームに近い感覚。

妄想の余地を一切省くことに関しては、素晴らしい文章力だとは思います。
そして、表現したい!という気持ちもすごく伝わってきます。


これがはやるんだー。ふーん。
わかりやすい、安易なストーリーに若者は流される傾向にあるんだなー。


みたいな。


全文はコチラ
http://nkst.jp/vote2/novel.php?auther=20080001


グラスホッパー

 三連休明けで颯爽と矢のようにやる気が失せていくわたしです。

連休中、H&M行ってきました。
混んでるだろうな〜買い物できるかな〜と不安だったのですが。



やはりすごい人です。



あれ、最後尾どこだろう・・・



ちょww
もうH&M見えねえww

しかもこの列、
折り返している。

ありえん。

何時間待っても入れなそうなので、あきらめました。

その代わり、銀座のおもちゃ屋さんでダダとエレキング買いました。
そして愛しのPLEOと戯れた。
PLEOがいればあたしがんばれる・・・・がんばれる気がする。この都会で。


東京で人間がたくさんいるのを見ていると、
高校のときの担任(矢内)を思い出します。

生物の授業中、
バッタは住んでいる場所の密集度によって体が変わり、
広いところで暮らしているバッタはおだやかな性格になるが
狭いところのバッタは気性が荒く共食いしたりもする。というところで
「人間もバッタと同じです。だから東京の人間は狂っているんです」
と、嬉しそうに嬉しそうに話していた矢内。
東京が嫌いな矢内。
人間が嫌いな矢内。
かわいい矢内。矢内元気かしら。

そんな矢内と同じことを言っている小説があったのでちょっと懐かしくなった。


『グラスホッパー/伊坂幸太郎』

ひとつの物語を複数の人間の視点で見ていき、最終的にそれらが絡まりあってひとつの結論に至るという手法で書かれたミステリー小説。
主人公は「鈴木」「鯨」「蝉」の三人。まったく面識のない三人が、それぞれの思いを抱えて行動していくうちにぐるぐると大きな渦に巻き込まれ、絡まってゆく。


「人は誰でも死にたがっている」


復讐、功名心、過去の清算とそれぞれが抱えているテーマは重くて暗いのに、
軽快な文章のせいか全体に漂う雰囲気はコミカルで読みやすい。

おもしろくて次が気になって気になって仕方ないし
読後感も「あーおもしろかった!」って感じでさっぱりするけど
それがミステリーの醍醐味だけど
あたしはそれがあまり好きではないので。

こういう複数人称の書き方はよくあるけど、
伊坂はうまい。
ぐるぐる、と渦のうねりが頭にずっと響く。
だんだん、加速して、気付くと自分もその渦の中に落ちる。

読んでいるとキャラクターがそれぞれ実体を伴って眼前に現れる。
キャラクターの生かし方、描き方もとてもうまいとおもう。

ただなー、鈴木はちょっとありがちというか、うーん。

どうせ読むなら
わたしはさらに世界観の確立に成功している東野圭吾のほうが好きです。

やっぱりミステリー向いてないなーあたし。


桜の森の満開の下

 開の桜の木は美しすぎて、

その下にいると、

狂う。


むごたらしい山賊が、美しすぎる女を八人目の妻に迎える。

すべてが異様に美しく、

なまめかしく、

なやましい姿。

そこにあるのはとけるような幸福。


男はわがままなその女に言われるままに、生首を集めます。

楽しそうに首遊びをする女。

首が酒盛りをし恋にたわぶれ、くさった肉はペチャペチャくっつき合い鼻もつぶれ目の玉もくりぬける。

喜ぶ女。キリのない欲望。山賊は桜を思い出す。



桜の下にあったものは、なにか。

それが分かるラストは、

全身が粟立つほどの美しさで、

それはもうほとんど恐怖と呼べるほど。



文体の美しさは秀逸で、一文一文にとろりと体が酔う。

絶対的な美には腐敗が不可欠だとおもうので、

そんな私の概念をこの上なく美しい文章で織りあげてくれた奇跡のような小説。

読みながら満開の桜の下で息も出来ない位の花吹雪に包まれます。

息が止まるほどの、

埋もれてしまうほどの、

桜吹雪。


耽美

贅沢な時間を過ごせます。



桜の森の満開の下

坂口安吾



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